「Buongiorno Pantaleo! Possiamo entrare?」てな具合でやって参りますと。。おー!やってる、やってる♪ Pantaleoさんの青い作業衣姿も、さすが「イタリアの職人さん」という感じで決まってますね。
工房はサレント地方の典型的な天井が高く窓の少ない平屋建てで、白いレッチェ石でつくられた建物にあります。古くてなかなかいい味が出ています。
工房の内部はドアなどの完全な間仕切りはないですが、おおまかに2つの部屋に分かれています。入ってすぐの、通りに面した方の部屋には木材の切断機など大きな機械がいくつかあり、そこから奥にいった方の部屋がメインの作業場になっています。
(写真右: 奥に見えている、Pantaleoさんの作業している方の部屋が、表通りに面しています)
ここには彼お手製の大きな鳥かごがあり、2羽のきれいなインコが元気よく鳴いて、いつもPantaleoさんとおしゃべりを楽しんでいるんですよ。 作業場には古めかしいラジオもあって、ここからは陽気なイタリア民謡などが流れてきます。
作業場の中央には大きな作業台があり、作りかけのタンバリンの木枠や乾かした皮などが積み上げられています。
壁沿いにも作業台がぐるっと取り囲んでいて、その上には小型の穴あけ機、トンカチ、のこぎり、かんな、やすり、釘、木工のり、貝殻のたくさん詰まった袋などが所狭しと置かれています。一見適当に置かれているようですが、Pantaleoさんはどこに何があるのかもちろんよく分かっていて、全く問題なさそうです。
やや薄暗い作業場から中庭に出ると、、、南イタリアの強い日差しで目がくらみそうなほどです。 そしてその中庭に出るやいなや動物的な匂いが鼻を刺激します! さらにそれと同時に目に飛び込んでくるのは、ヤギや羊などの皮10頭分ほどが、まだ生々しい状態で詰められた大きなビニール袋。。
この皮は、Calimeraなど近隣の肉屋さんから分けてもらっているそうで、無駄な殺生をしていないということでちょっと一安心。。ですね。。? ^ ^;)
この皮は、Calimeraなど近隣の肉屋さんから分けてもらっているそうで、無駄な殺生をしていないということでちょっと一安心。。ですね。。? ^ ^;)
もしこのタンバリン工房を訪ねてみたい方がいらっしゃったら、きっとPantaleoさんが歓迎してくれることは間違いないでしょうけど、生々しいもの(何度もスミマセン…ゴホッゴホン!)を見たくない方には、中庭の様子を見るのはあまりお勧めできないかもしれませんね。
そしてタンブレッロ (tamburello タンバリン) を作る名人の腕前だけでも「サレントの人間国宝さん」としての価値がありますが、Pantaleoさんの素晴らしいところは実はそれだけにとどまらないんです。
Pantaleoさんの真骨頂は、タンバリンの材料をいろいろな実用品から再利用したり、またそれらを加工する機械や道具までも、自らが身近な機械や道具を改造したりして再利用しているところにあります。工房にはそういう材料や道具がたくさんあって、さながら発明家のエコロジー実験室といった雰囲気です。
たとえば。。。
年季の入った農耕道具などが壁に掛かっていますが工房のインテリアかな?それともこれなんかも何に使おうか?なんて考えてるのでしょうかね?^ ^
ところで "Pantaleo(パンタレーオ)" というお名前(ファーストネーム)、レッチェあたりではよく見かける一般的な名前なのですが、これも実はギリシャ語で「よく話すおしゃべりな人」という意味があるんだそうです。さすがギリシャ系文化の伝統が残る村の方ですねぇ、プーリア州ではよくみかけるこの名前ですが、イタリア全体でみるとかなり珍しい名前のうちに入るのではないかと思います。
お名前のとおりPantaleoさんはとってもおしゃべり上手な方で、去年の冬FracciaMacciaがタンバリン工房へ見学にいった際も、本当にうれしそうにたくさんのことを丁寧に教えてくださいました。とってもとっても温かい人柄です。みなさんもプーリア州の南のほう、レッチェ方面を訪れる際にはぜひPantaleoさんの工房へ遊びに行ってみてはいかがでしょうか?オススメですよ☆
それでは今回はここまで、また来週お会いしましょう♪
Alla prossima settimana, Ciaoooooo!
★ 次回予告 ★
せっかく名人の工房に来たんですから、次回は実際にどうやってタンバリンの名品が作られているのか見てみましょう。 お楽しみにー♪
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