イタリアのかかとってどんなところ?

イタリアのかかとってどんなところ?

"Cartoline dal Salento" = サレントからの絵はがき

南イタリアのサレント。
その土地や、そこで人生を謳歌する人々の姿をイキイキと感じられる絵はがきの
ようにお届けしたい、そんなイメージでスローライフなブログを綴っています。
サレント郷土料理のレシピやイタリア語のワンポイントレッスンも登場します。
どうぞごゆっくり、楽しんでいってくださいな^^

2010/02/25

サレントのタンバリン職人 Pantaleo Marraさん (前編)

みなさんこんばんはー♪ Buona sera a tutti!


とっても暖かい日が続いてますねー♪ FracciaMacciaの住む大阪ではいま大阪城公園の梅林で梅の花が見頃を迎えています☆ 
梅の花があまりに見事だったので、ブログのテーマからちょっと逸れて、梅を観にいったときの写真を少し載せてみたいと思います!^^


あまーい梅の香りがあたり一面にひろがっていて、ビックリウットリするほどでしたよー!このピンク色の梅(名前を忘れました…)が一番香りがよく出ていた気がします。
写真中、右奥の方に大阪城の天守閣が見えているのわかりますかー?
こういう濃い色の梅もきれいですねー♪いろいろな色と種類の花を楽しむことができました。むかしから大阪では桜よりも梅の方を愛でたという話なども聞きますが、本当に見事ですよ☆


さーてさておまたせしました☆それではいつもの南イタリアブログの方いってみましょー♪  
南イタリア・プーリア州はサレント半島周辺のさまざまな話を地元出身のFracciaとMacciaがお伝えしている当ブログ "Le Cartoline dal Salento" ですがその中で、これまで僕たちがサレントで出会ってきた、身近にいるけど素晴らしい伝統の技や知恵を持ったその道の達人たち = 味のあるえらーいマエストロたちを、僕たちの独断で『サレントの人間国宝さん』としてご紹介するコーナーを、これから当ブログの名物コーナーのひとつにしたいなぁと思っています。


というわけで今回は、以前ご紹介したサレント料理の研究家 Tonio Piceciさんにつづく『サレントの人間国宝さん』第2弾として、サレントの伝統音楽を支えるタンバリン作りの名人、Pantaleo Marra(パンタレーオ・マッラ)さんを前後編の2回にわたりご紹介したいと思います☆ パチパチパチー!



Pantaleoさんは生まれも育ちもレッチェの生粋のサレントっ子(salentino サレンティーノ)。レッチェ市近郊の小さな村 Calimera (カリメーラ)に住み、ここでタンバリン工房も構えています。


Calimera(←クリックすると場所をGoogleマップで確認できますよ♪)は、人口9000人ほどの小さな村ですが、以前レッチェの回でちらっとご紹介したギリシャ系少数民族の末裔が住むGrecìa Salentinaグレチーア・サレンティーナ)という地域にある村々のひとつです。「カリメーラ」という村の名前自体もギリシャ語で「おはよう」という意味なんですよ(アテネオリンピックで結構カリメーラという挨拶がテレビとかで使われてましたね)、おもしろいでしょう? それくらいギリシャの伝統が色濃く残るCalimeraはグレチーア・サレンティーナの住民にとって文化的な中心地のひとつとなっています(Fracciaの実家もCalimeraにあります)♪


"Cultura grika(クルトゥーラ・グリカ)"と呼ばれる、この地域の文化を代表するものの一つが、タンバリン (tamburello タンブレッロ)などを使った伝統音楽とダンスです。"pizzica (ピッツィカ)"と呼ばれるダンスはサレント地方発祥の、南イタリアを代表するフォルクローレ音楽としてイタリア全国でも有名で(とくに近年すごく人気が高まっています)、夏の間じゅうサレントの各地ではpizzicaのお祭りが開かれ、そのなかでも最大のイベント La notte della Taranta(ラ・ノッテ・デッラ・タランタ)は、毎年8月テレビで生中継されたりもしています。
(写真上: FracciaMacciaの結婚式にご招待した、Asterìa(アステリア)というプロのpizzicaの演奏グループと一緒に花嫁のFracciaが踊っています♪♪♪)


Pizzicaとともに演奏されるサレント伝統音楽のもっとも大きな特徴は、そのとても早くて独特なリズムにあらわれています。どんどん加速するような激しくも陽気なリズムを担っているのがサレント地方の伝統打楽器であるタンバリン=タンブレッロ(tamburello)なんです。演奏ではほかにもギター(chitarra キタッラ)やアコーディオン(fisarmonica フィサルモニカ)などが使われますが、タンバリンが主役であることは間違いないでしょう。タンバリンの叩き手は体力的にものすごく消耗しますから、たいていのグループでは、若い男性がその役を担う場合が多いです。


そんなサレントの伝統音楽に欠かせないタンブレッロを作っているPantaleoさんは、タンバリン職人歴20年。タンバリン作りを本格的に始める以前は、家具職人が本業だったそうです。息子さんのLuigi (ルイージ)が、まだ物心がつく前からタンバリンを叩くようになり、それがとても上手だったため、息子のためにいろいろなタンバリンを作ってあげているうちに、いつの間にかそれが評判となり、本業にまでなったんだそうです。すごいですよね、きっと家具職人さんとしてもすごく腕が立ったんでしょうねー

Luigiは、地元レッチェにある音楽学校へ通っていて、お父さんのPantaleoさんが作ったタンバリンの音を出荷前に最終チェックするお手伝いもしています。Pizzicaの季節には、あちこちコンサートやお祭りに出演してタンバリン演奏もしています。きっと、サレントの伝統音楽を守っていくすばらしい次世代の担い手になることでしょう。
写真右: じつはFracciaMacciaの結婚式でも、Luigi はバイオリン(violino ヴィオリーノ)でBGM演奏をしてくれたんです^^  楽器を手にしたら何でもできてしまうなんてまさに天才! 


現在Calimeraの工房で、プロの演奏家からアマチュア愛好家向けまで幅広くタンバリンを作り、サレントの伝統音楽を守ることに貢献しているPantaleoさんの一日は朝早く、すでに5時半には工房に入り、ほぼ一日中ここでゆっくりとした時間を過ごしているわけです。
いやーいいですねー♪ そんな生活あこがれますねー。 南イタリアの田舎町に住んでいる人々のこういう生活の送り方に触れると、日本の大都会で暮らしている自分たちの生活をかえりみたり、とても刺激になります。 

おっと、今回もそろそろ終わりの時間が近づいてきたようです。次回はPantaleoさんのタンバリン作りにもっともっと迫ってみたいと思います☆


★ 次回予告 ★
名人が作るタンバリンは素晴らしい音色とうつくしい芸術的な見た目で、ため息が出るよう。そんなタンバリンたちが生まれるタンブレッロ工房を次回はのぞいてみることにしましょう♪ 驚きの連続が待っていますよ…お楽しみにー!

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