イタリアのかかとってどんなところ?

イタリアのかかとってどんなところ?

"Cartoline dal Salento" = サレントからの絵はがき

南イタリアのサレント。
その土地や、そこで人生を謳歌する人々の姿をイキイキと感じられる絵はがきの
ようにお届けしたい、そんなイメージでスローライフなブログを綴っています。
サレント郷土料理のレシピやイタリア語のワンポイントレッスンも登場します。
どうぞごゆっくり、楽しんでいってくださいな^^

2010/02/04

バロック建築の迷宮 レッチェ Lecce (その1)

Buona sera a tutti! みなさんこんばんはー♪
1月 = Gennaio(ジェンナイオ)が終わって今週から2月 = Febbraio(フェブライオ)ですね。気張らずまいりましょー♪


さて、日本から南イタリア観光でプーリア州を訪れる方に人気のスポットといえば、かわいらしいとんがり屋根の街 "アルベロベッロ(Alberobello)"や山を埋めつくす真っ白い家々で有名な白亜の街 "オストゥーニ(Ostuni)"などがおなじみだと思います。
(まだ訪れたことのない方はぜひ!すばらしい旅の思い出ができると思います^^)
しかしプーリア州の観光はそれだけで十分だなんて思っている方いませんかー?
アルベロベッロ   オストゥーニ


そこから南にほんのちょっと行った、目と鼻の先の場所に広がるのがサレント半島です。オリーブ畑や海岸線が作り出す風景のなかに、宝石のようにちりばめられた個性的な街の数々。Cartoline dal Salentoではこういう街のひとつひとつにスポットライトを当て、どんどん紹介していきたいなと思っています。南イタリア特にプーリア州へ個人旅行を計画するならば、サレント半島を訪れずに帰ってしまうのはもったいないですから本当に。


南イタリア紀行、題して「サレントをゆく」シリーズ。その記念すべき第一回目に訪れる街は・・・・・
サレント半島を代表する都市、 レッチェ(Lecce)です!
それでは旅のはじまりはじまりーーー♪



日本からレッチェへのアクセスは、JALやAlitaliaなどで空路ローマに到着したら、ひと晩ローマで休んで翌日鉄道でレッチェに移動するのがもっとも快適でしょう。昼間の快速エウロスター(ES*/Euro Star)に乗り車窓から南イタリアの景色を存分に楽しむもよし(ローマ・テルミニ駅 Termini 〜 レッチェ駅:所要6時間弱)、寝台列車にチャレンジするもよし(所要8時間半)♪♪♪
(写真左: ローマ〜レッチェの鉄道路線図。クリックすると拡大できます☆)
(写真右:アドリア海沿岸を南下する車窓からの眺め。オリーブやいちじくの樹々のむこうに真っ青な海が広がっています!撮影は'08年の12月、季節はこれでも冬ですよ☆)


もちろん飛行機もありますが、この場合はローマあるいはミラノからブリンディシ(Brindisi)空港へ飛んだ後(バーリ空港もありますが、レッチェに行くならばブリンディシ空港の方が断然近くて便利です。2007年に改修されてずいぶんとモダンできれいになり、ちょっとしたお土産屋もあります)レッチェ方面行きのシャトルバスが出ています(所要約30分)。しかしレッチェの街だけでなくサレント半島を周遊するならばレンタカーが一番便利だと思います。
もっとも、より冒険にチャレンジしてみたいならば、ローマからレンタカーで600kmのドライブという手もありますよ(この場合はCasertaあたりで一泊がオススメです)☆


ブリンディシ空港に乗り入れている格安航空会社も何種類かありますから、電車より安いというケースも結構ありますよ☆
鉄道がEuro Starの1等車で89ユーロ、2等車で62ユーロなのに対して、格安航空券はだいたい40〜50ユーロを目安に考えるといいと思います。
駅や空港からホテルまでの移動の時などはタクシーが便利ですが、結構高くつくケースが多いようですのであまりオススメはしません。




レッチェ市(Citta' di Lecce チッタ・ディ・レッチェ)はプーリア州(Regione Puglia レジョーネ プッリャ)、レッチェ県(Provincia di Lecce プロヴィンチャ・ディ・レッチェ)の県都で人口約10万人、周辺の村々を含めても20万人足らずの地方都市です。プーリア州内では州都バーリ(Bari)、ターラント(Taranto)、フォッジャ(Foggia)に次ぐ4番目の人口です。しかし小さな街であるにもかかわらず、これらの3つの街を圧倒するほどの際立った個性をレッチェは持ち、その存在感はイタリアで最も名の通ったプーリア州の街といえるでしょう。


明るい太陽やトロピカルな木々のせいでしょうか?サレント半島に一歩足を踏み入れると、南国特有の開放的でのんびりとした空気がどことなーく流れているのを感じます。
北緯40度、東経18度10分。意外かもしれませんが、日本で北緯40度というとちょうど岩手県盛岡市あたりです。やはり温暖な地中海性気候のおかげなんでしょうね、真冬には最高気温が5〜10度ほどに下がりますが、夏には最高気温が40〜45度くらいまで上がります(カラッとしてるので案外それほどの暑さに感じませんが、日差しはとても強いです)。


さぁレッチェの街に着くと、優しい乳白色をしたバロック様式の歴史的な建物たちがつぎつぎに出迎えてくれます。レッチェに着いて早々、南イタリアらしい華やかでにぎやかな建築群に圧倒されてしまいそうな目眩をおぼえることでしょう。
イタリアのバロック建築といえばまずルネッサンスの都フィレンツェが有名ですが、南イタリアにおけるバロック建築そして芸術の都というわけでレッチェは「"La Firenze del sud (ラ・フィレンツェ・デル・スッドゥ)" = 南のフィレンツェ」とイタリアでは呼ばれています。レッチェのバロック建築は "Barocco leccese(バロッコ・レッチェーセ)"という、れっきとしたひとつの建築様式として確立されているんですね♪


その細かい意匠の建築を可能にし、またよりいっそう美しいものにしているのが 、地元レッチェで採れる石材 "Pietra leccese(ピエトラ・レッチェーセ(レッチェ・ストーン)"のおかげ。この石灰質の石は柔らかくて加工しやすいのが特徴で、それが細かい曲線の多くみられるレッチェ=バロック建築に最適だったんですねぇ。
なにしろサレント半島は2万年前に海の生き物が堆積してでき上がった大地ですから、石灰質がとても豊富だというわけで、レッチェ石はサレント地方の主要産品の一つにもなっています。なんとも言えない柔らかい印象のこの石を活かしたインテリアやアートなどは観光客の間でもお土産として人気があります。


サレント半島の下半分はすっぽりレッチェ県にふくまれており(上半分はターラント県とブリンディシ県)、サレント半島全体の人口約80万人の中では「プーリア人=Pugliesi(プッリェーシ)」というよりもむしろ「サレント人=Salentini(サレンティーニ)」としてのアイデンティティーを強く感じている人が多く、その人々の心のよりどころとなっているのがレッチェ市となっています。
サレントといえばレッチェ、レッチェといえばサレントといった具合です。


おーっと、レッチェの街の入り口にたどり着いたところで今回は終わりが近づいてきてしまいました。
次回以降レッチェの街を、歴史や観光の見どころなどさまざまな角度からお伝えしていきたいと思います。


それではおやすみなさーい☆
Buona notte a tutti!


★ 次回予告 ★
ギリシャ神話の時代までさかのぼる長ーい歴史を誇るレッチェ。その歴史と昔話に次回は迫ってみたいと思います。乞うご期待!




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