イタリアのかかとってどんなところ?

イタリアのかかとってどんなところ?

"Cartoline dal Salento" = サレントからの絵はがき

南イタリアのサレント。
その土地や、そこで人生を謳歌する人々の姿をイキイキと感じられる絵はがきの
ようにお届けしたい、そんなイメージでスローライフなブログを綴っています。
サレント郷土料理のレシピやイタリア語のワンポイントレッスンも登場します。
どうぞごゆっくり、楽しんでいってくださいな^^

2010/11/12

11月11日は「新酒ワインの日」でっす!

Ciao a tutti! みなさんこんにちは、お元気ですか?


昨日は1111日でした。なんだか1がたくさんならんで縁起良い感じですねー♪
さらに111111秒なんてついたらもう、1が10コもならんで大フィーバーなんともおめでたいです(笑)
来年は2011年…もっと楽しみかも^^


じつはこの11月11日、レッチェ (Lecce)を中心とするサレント半島(Penisola Salentina)でも、特別な日なんです。
毎年この日には、その年にできたばかりの新しいワインの解禁を祝い、その出来を楽しむというレッチェを中心としたサレント地方特有の伝統行事があり、 "San Martino(サン・マルティーノ)"と呼ばれています。


お隣の国フランスのボジョレー地方には、世界的にたいへん有名なボジョレー・ヌーヴォー(Beaujolais nouveau)があり、毎年11月の第3木曜日(ということは今年は11月18日かな?)に新酒が解禁されるといういわば世界中を巻き込む一大イベントとなっているわけですが、こちらサレント地方の "サン・マルティーノ" は、イタリア中を見渡してもめずらしい伝統のようです。
イタリアの所々でもこの日に同じような行事がみられるそうですが、これらはいずれも古くサレントからもたらされた風習だそうです。サレントっ子は昔から「人生の楽しみ方の達人」だったんだなぁという感じです、エッヘン!^^


サレント地方の各地ではこの日、 "Festa del vino novello(フェスタ・デゥ・ヴィーノ・ノヴェッロ)"ということで、家族や友人たちが集いワインとともに伝統料理や秋の実りの料理を楽しみます。
ちなみに "Festa" =「お祭り」、"vino" =「ワイン」(このあたりは日本でもお馴染みのイタリア語ですね)ですが、"novello" は古い言い方で「新しい」の意味(現代イタリア語では "nuovo (ヌオーヴォ)"ですね)。つまり「新しいワインのお祭り」ってわけです。


 San Martinoの日によく食卓にあがる伝統的な料理として、ワインに良く合うサラミやチーズのほかにたとえば、Pittule(ピットゥレ、以前ご紹介したこんな食べ物です)や、各家庭の暖炉などで焼いたシンプルだけど素朴な甘さがあとをひく焼き栗 = Castagne (カスターニェ)、そして Mela cotogna (メラ・コトーニャ)というリンゴの親戚のような固くてそのままでは食べられないようなフルーツを甘く煮て作られる羊羹風のお菓子 = Cotognata(コトニャータ)などがあります。


今年は日本で San Martino の日を迎えた FracciaMaccia ですが、もちろんサレントっ子ですから家でふたりでワインのボトルを開けましたよー♪(といっても新酒ではないですが^^)
主役はもちろんワインですから、料理のメニューは簡単おつまみ系ばかりですが、南イタリアのサレント産直の美味しーい食材たちもテーブルに勢揃いです♪





まずはCarciofi sott'olio (カルチョーフィ・ソットーリオ) = カルチョーフィのオリーブオイル漬け。 Carciofiとは、日本では珍しい野菜アーティチョークですが、イタリアとくに南イタリアではポピュラーですね。


それからこちらは同じCarciofiですが、クリーム状のパテになったものです。FracciaMacciaふたりとも大好物なので、瓶の減りが早い!クラッカーなどにつけると最高です^^


それからこちらはドライトマト(pomodori secchi)のパテです。味が濃いのでちょっと付けただけでアクセントになります。太陽の味がすると言ったらいいすぎですかね?^^


つづいては、おなじくドライトマトのオイル漬けです。今回は切らせていて登場しませんが、Fracciaのおばあちゃんやお母さんも、焼きナスのオイル漬けなど毎年いろいろ作っています♪


さぁドンドンいきましょう♪こちらは Peperoni (ペペローニ) = パプリカのオイル漬けです。 これも一度乾燥させてます。野菜を一度乾燥させ、さらにオリーブオイルに漬けると、保存が利くだけでなくうま味が増すんですねー


お次は Pate' di Noci e Tartufo (パテー・ディ・ノーチ・エ・タルトゥーフォ) = ヘーゼルナッツとトリュフのパテです。そりゃもうたまりません!^^




そしてこれは上にならんだパテなどとともによく食べられ、サレント地方をはじめとするプーリア州の食卓に欠かせない定番の Tarallini (タラッリーニ) です。イタリアのクラッカー系で有名なGrissini (グリッシーニ) の遠い親戚のようなものです。 小麦のうま味と香り、そしてかすかな塩味が絶妙でおいしぃぃーー オススメです^^


そしてこちらはもう言わずとしれたワインのお供、チーズ♪


こちらもおなじみの Salame (サラーメ) = サラミのスライスです。


さぁおつまみのオンパレードはこれくらいにしまして^^; ようやく主役のワインです★ 今回開けるボトルは、ワイン用ぶどうの栽培が盛んなサレント地方の中でもワインの名産地として有名な街、 Manduria (マンドゥリア) 産の Primitivo di Manduria です。
フルボディ(corposo)で甘さと香りがいかにもワインらしく…まぁうんちくなんて野暮なこと語らず、五感で楽しみましょう^^


グラスに勢いよく注いでますね♪ 


カンパーイ! Salute e buon San Martino!


グラスの横にある小皿は、とけたチーズの好きなMacciaのためにFracciaが考えたスペシャルおつまみ
タラッリーニの上に、ひとつはCarciofiのパテとチーズを、もうひとつは Peperoni とチーズをのせて、軽く10秒くらいだけレンジでチンしたものです♪






これはワインのおつまみとしては番外編ですが、日本海は山陰地方の珍味、島根県大田市名物の『ストかま』ことストローかまぼこです。わさびだけつけて食べるのが通です♪ 
はたしてワインに合うのかなー??と半信半疑ながら試してみたところ…意外や意外、とっても合うんです。


それからこちらも番外編ですが、これ見てみてください なんだか分かりますか? ただのドレッシング?バルサミコ酢のボトルじゃないかって?
そう、これバルサミコ酢なんですが、ボトルがなんとスプレーになっているんです! このアイデアすごいでしょう?! 






今夏イタリアのレストランで食事をしたとき、サラダと一緒にこのバルサミコのスプレーボトルが出てきて、あぁこれウチでも欲しいね!と一目惚れでした。バルサミコのボトルってたいてい口が広くてドバッと出すぎるなぁと思っていたんです。 それにサラダにシュッシュとスプレーするのが楽しくて楽しくて やりすぎに注意です^^;




おっと脱線してしまいました^^; 話をSan Martino に戻しまして、、、サレント地方には昔から歌い継がれてきたSan Martino の民謡もあるんですよ。


レッチェの方言なので、イタリア語が上手な方も下の歌詞を理解するのが難しいかもしれませんが、 mieru = vino (ワイン) という知識だけあればこの歌を理解するのに十分かもしれません(笑)
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Mieru mieru mieru la la'


Senza lu mieru, senza lu mieru.


Mieru mieru mieru la la'


Senza lu mieru no pozzu campa'.  (ワインなしじゃオイラ生きていられない♪)


(中略)


Se quandu moru ieu vau 'n Paradisu,


Se nu c'e' mieru bbonu ieu nu cci trasu.  (死んで天国に行っても、うまいワインがなけりゃ天国だってお断りサァー♪)
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そんな秋のひと晩を過ごしたFracciaMacciaでした^^


ボジョレーに近いリヨン在住のフランス人の友だちに以前聞いた話では、フランスのボジョレー・ヌーヴォーで出回る新酒は若すぎて味としてはぜんぜん美味しくないそうです。けれど豊穣の秋を祝う心は、所変われど我らが南イタリア、サレントの San Martino のお祭りと同じなのかもしれませんねー♪


自然の恵みに感謝し、ワイン作りの技術とその歴史に思いをはせる、そんな気持ちで飲むとまた格別な味がすることでしょう…^^


今回は予定を変更して、めずらしいサレントの伝統行事をご紹介しましたが、次回からはふたたび9〜10月の "南イタリアふるさと滞在記" の続編をお届けしていきたいと思います。  おたのしみにー

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