イタリアのかかとってどんなところ?

イタリアのかかとってどんなところ?

"Cartoline dal Salento" = サレントからの絵はがき

南イタリアのサレント。
その土地や、そこで人生を謳歌する人々の姿をイキイキと感じられる絵はがきの
ようにお届けしたい、そんなイメージでスローライフなブログを綴っています。
サレント郷土料理のレシピやイタリア語のワンポイントレッスンも登場します。
どうぞごゆっくり、楽しんでいってくださいな^^

2010/03/29

簡単おいしいレシピ♪ イタリアのおつまみ「Pittule」

Ciao a tutti!


今日はFracciaの誕生日でーす!日本やイタリアや世界中からお祝いのメッセージをくださった皆さんありがとうございまーす!!^^
compleanno (コンプレアンノ) = 誕生日
auguri! (アウグーリ) = おめでとう!


昨日からイタリアではサマータイムに入り(毎年3月最後の日曜から9月最後の日曜まで)から、日本との時差は昨日までの−8時間から−7時間になりました。
イタリアでは今朝目が覚めたらみんな時間を1時間早く進めて、つまり昨日一日だけ1時間短縮させて一日23時間とし、時間調整するわけです。イタリアは日本と比べてだいぶ緯度が高いですから(南イタリアのレッチェでさえ緯度は仙台より北にあります)、これからどんどん日が長くなってくると生活の中でサマータイムのメリットがありますよね♪

ところでみなさん、イタリアでレストランに行って食事をすると、そのボリュームの多さに驚いたなんて経験はありませんか?
おおまかにいうとイタリアの食事では、Antipasto(アンティパスト = 前菜)→ Primo piatto(プリモ・ピアット = パスタものなど主食の一品)→ Secondo piatto(セコンド・ピアット = 肉類などメインディッシュの一品) + Insalata(インサラータ = サラダ)などの contorno(コントルノ = 付け合せ)→ そして最後に Dolce(ドルチェ = デザート)と順番に食べますよね?
それをゆっくりと時間をかけておしゃべりしながら食べるわけですが、プーリア州とくにサレント地方では、最初に出てくるantipastoの種類が豊富で量も多いため、プリモやセコンドがテーブルに上がる前にすでに満腹感におそわれる…なんてこともありますから、レストランで注文するときはantipastoを何人かでシェアするのが普通かな?頼みすぎにはご注意を☆


しかしやっぱりプーリア州の食事において名物の一つがこの前菜なので、"antipasti misti(アンティパスティ・ミスティ)= 前菜の盛り合わせ" の魅力には逆らえず、レッチェの地元で外食するとFracciaMacciaはだいたいいつも注文します。みんなでシェアするのは楽しいし♪ (っていうのが毎度の言い訳^^)プーリアに行ったらみなさんもぜひ!


さーてさて!前置きが長くなってしまいましたが今回は、そんな南イタリア料理でおなじみのアンティパストのひとつ、"Pittule(ピットゥレ)"の作り方をご紹介したいと思います♪ 


Pittuleはサレントの伝統的な料理ですが、お隣のバシリカータ州(Regione Basilicata)やカンパーニャ州の一部などでも昔から作られ親しまれています。Pittuleという料理の名前は違うでしょうけど。
伝統的には「Immacolata」(イッマコラータ)という12月8日のお祭りの時にだけ食べていましたが、現在ではイッマコラータの時だけでなく、一年中いつでもアンティパストとして食べられています。だっておいしいから、そりゃあ1年に1回だけじゃもったいないですもんねぇ^^


それではさっそくクッキングスタート!パチパチパチーッ



まずは材料と分量から♪


A(生地の材料)
・ 小麦粉(薄力粉): 300g 
・ 水: 750ml
・ ドライイースト: 大さじ1杯
・ 塩: 適量
・ 揚げ油




つづいて生地の作り方いってみましょー♪


① まず、ボールに小麦粉を入れます
② 水を少し温めて(電子レンジで20秒ぐらい)、そこにドライイーストと塩を溶かしながら混ぜます。
③ ①のボールに②の水を少しづつ加えて、スプーンでよく混ぜます。
  注)生地はドーナッツを作るときの生地よりもう少し水っぽいくらいですが、季節など気温や湿度によって必要な水の量が変わるので、調節が必要です(空気が乾燥している日や季節ならば、水を少し多めにするetc.)。
④ キッチンクロスなどでボールにフタをして、3時間ほど寝かせます。


B(味つけ=具の材料)
・ 缶詰のホールトマト: 1個
・ アンチョビ:3切れ(単位がよくわかりません…"身"といった方がいいかな?) 
・ ケッパー:10粒ぐらい
・ 生のり:お好みの量


中に入れる具は地域や各家庭によりいろんなバリエーションがあるので、基本的にはお好みのものを入れてオッケーですよ♪
でもせっかくですから本格的な南イタリアの味にしたいですよねー?
サレントの伝統的な作り方だったら、具は pomodori (ポモドーリ=トマト)、capperi(カッペリ=ケッパー)、acciughe (アッチューゲ=アンチョビ)cavoli (カーヴォリ=カリフラワー)、 baccala`( バッカラ=干し鱈) などを入れます。もう一つの食べ方としては、プレーン味のピットゥレを作って、出来上がってからVincotto(ヴィンコット)をかけて甘くします。これもまたひと味違ってデザート感覚でおいしいですよ!^^


 それじゃあ今回はFracciaMacciaと一緒に3種類の味に挑戦してみましょう♪
【1】Pomodori(トマト)+ capperi(ケッパー)+ acciughe(アンチョビ)


【2】Alghe(アゥゲ=生のり) 近所のスーパーでとても新鮮な浜名湖産の青海苔を買いました、いい香りです!


【3】Vincotto(ビンコット)をかけただけのプレインのピットゥレ




では、作り方のつづき、具と生地を混ぜるところからいってみましょー♪
⑤ 生地を3時間寝かせると、倍以上にふくらみます。
⑥ スプーンで混ぜて、三つの味ができるように、生地を三つに分けます。
⑦ 缶詰のホールトマトを一個とアンチョビを細かく刻みます。生地の3分の1をトマト、アンチョビ、ケッパーに加えて、スプーンでよく混ぜます。オレガノもちょっと加えると香りが一段と良くなりますね☆


⑧ 生のりももうひとつ別の器で生地と混ぜ合わせます。

  だいたいこんな感じで、揚げる前の準備完了でーす♪








⑨ そしていよいよ、スプーンで適量をすくって、熱した油 (170〜175℃)に入れます!


生地は水っぽくて柔らかいので、FraicciaMacciaはスプーンを使ってすくいますが、サレントのベテランのマンマ(お母さん)たちは、ピットゥレ5個分ぐらいの生地を一度に右手ですくい取って、それを左手でちぎりながら熱した油の中にポンポンと入れていきます。見ていると簡単そうなんだけど、実際にやってみると難しいっ!その技術にいつも見とれてしまいます。
でもでもご安心を!スプーンでやってもちゃんとできますからね♪ 生地を油に入れた瞬間にプゥーッと膨らむ様子はかわいくて見るのも楽しいですけど、揚がりすぎに気をつけて^^




⑩ 生地を油に入れるとすぐに浮かんできて、プゥーっとふくらんでくるので、いい色がついたなぁーと思ったらサッと一回ひっくり返してもう片面もサッと揚げたら、ホラもう出来上がりでーす♪




ヴィンコット味の場合には、揚げてからアツアツのうちにヴィンコットをかけましょう。ヴィンコットがなければ、、、粉砂糖をかけて甘くするのもありですよ。けどやっぱりヴィンコットが一番ですけどねぇ

揚がるのがすごく早いので、「ピットゥレ」という言葉はサレントの方言で「サッと早くできること」の意味でも使われているんですよ!

たとえばこんな表現で。。。
"E cce ssu pittule?(エ・ッチェ・ッス・ピットゥレ)" = イタリアの標準語でむりやり書くと、"E che sono pittule?"、これまた無理矢理にニュアンスを標準語で伝えると、さしずめ "Non e' cosi facile."といった意味ですが、サレント独特の表現ですから標準語では表せません!^^;
 日本語に直訳すると「これはピットゥレだと思っているの?」という意味で、転じてつまり「そんなにすぐ出来るほど簡単じゃないよ」というような意味になります。
どうですか?おもしろい表現でしょう?この表現は正真正銘、サレントでしか通じませんからね、しかし逆にこれをサレントで使ったら地元の人に驚かれて感心されることまちがいなしですね(笑)
皆さんも一度ピットゥレを作ってみたら、きっとこの表現の意味がすぐ分かると思います。なにせピットゥレ作りはとにかく簡単なんですから!


おっとちなみに、揚げ物なので油っぽく重くなるのはできるだけ避けたいですよね?そのためには思い切って油の温度を180℃くらいと高めの温度で短時間で揚げるとカラッとするかもしれません♪
揚げたてアツアツのピットゥレ(pittule)をハフハフしながら頬張るのはおいしくてたまりません!
断面はこんな感じ、揚げたてのフワフワ&サクサクがたまりませーん。。


ビールによく合います!「料理」というよりは完全に「おつまみ」ですね^^


では皆さんご一緒に、いっただっきまーーす!
Buon apetito a tutti!!




にほんブログ村 旅行ブログ イタリア旅行へ ← 人気ブログランキングに参加しています。応援のクリックお願いしまーす♪
にほんブログ村


0 件のコメント: