イタリアのかかとってどんなところ?

イタリアのかかとってどんなところ?

"Cartoline dal Salento" = サレントからの絵はがき

南イタリアのサレント。
その土地や、そこで人生を謳歌する人々の姿をイキイキと感じられる絵はがきの
ようにお届けしたい、そんなイメージでスローライフなブログを綴っています。
サレント郷土料理のレシピやイタリア語のワンポイントレッスンも登場します。
どうぞごゆっくり、楽しんでいってくださいな^^

2010/11/22

〜 南イタリア里帰り紀行 3 ~ 南伊の実家をちょこっと公開です

Ciao a tutti! みなさーん、こんにちは! 

今回はふたたび、今夏の"南イタリア滞在日記"にもどってお届けしたいと思います。
9月5日にローマ到着後、5時間半の南イタリア横断ドライブでプーリア州レッチェ県にあるFracciaの故郷に帰省しまして、その翌日から日記スタート♪ …といきたいところですが、「南イタリアのフツーの家ってどんな感じだろう?」なんて好奇心をお持ちの方もいらっしゃるのでは?ということで、せっかくひさしぶりの帰省ですし、まずはFracciaの生まれ育った実家をちょこっとお見せしたいと思いまーす☆

当ブログ "Cartoline dal Salento 〜サレントからの絵はがき〜" にすでに何度か登場していますが、Fracciaの生まれ育ったふるさとは南イタリアのアドリア海側、プーリア州レッチェ県の中心都市レッチェ(Lecce) から約15kmはなれたオリーブの樹々に囲まれた場所にある Calimera(カリメラ)という小さな村です。

いつもブログをご覧いただいている皆さんにはもうおなじみ(?)サレント半島の地図でみてみると、レッチェ市とカリメラ村の位置関係はこんな感じになってます(2ヶ所に赤い下線を引いてあるのがわかりますか? 左図のままだと小さすぎると思うのでクリックして大きくして見てくださいね♪)。
地図の右下隅にサレント半島の全体図もちいさーく載ってるけど見えますか?^^; (念のため、ココがブーツの形をしたイタリアのかかとです♪)




さぁ、だいたいの位置がわかったところで。。。ジャッジャジャーン!こちらがFracciaの実家でーす
もともとFracciaのおじいちゃんが趣味でやっていた畑のあった場所にFracciaの両親が結婚3年目くらいに建てた家ですから築25年ほどの平屋です。 正面右のスロープを下りると地下のガレージにつながってます。

(中奥が玄関です♪→)


通りに面した表玄関と前庭はこんな感じになっています。外の柵沿いにはバラのつるが巻いていて、きれいな花を咲かせ楽しませてくれています^^
木もずいぶん大きく育ってますが、Fracciaのマンマはどうやらソテツの木を切って他の植物を植えたいようです。太陽が燦々とふり注ぐまさに南イタリアって雰囲気がFracciaMacciaは気に入ってるんですけどねぇ…
そのほかにも、前庭にはマルゲリータやゼラニウムなどの花々が入れかわり立ちかわり咲き、庭を一年中彩っています。ローズマリーやタイムやサルビアなどハーブも植えられていて、食卓の名脇役となっていますよ♪


階段を数段あがった玄関わきのテラスにはテーブルとイスがあります。読書やPC、仕事をするもよし、お天気のいい週末には家族とここでゴハンを食べたりもします^^
その奥にあるDondolo(ドンドロ) = スイングベンチ見えますかね? これにユラユラと揺られながらの昼寝や読書は家にいながらにしてリゾート気分もちょっぴり味わえてサイコーです
仕事や学校から帰ってきた夕方や、夕食後の夜の語らいの場にも、うってつけです
カラッとした風が心地よく吹き抜け、南イタリアの強い日差しもしっかりとカットしてくれるこのテラスは、ひそかにFracciaの家族みんなのお気に入りの場所となっているようです^^


おや?? Fracciaのとなりのイスの上にいるのはだーれ?

ハイ、このコが前庭の主にしてFracciaの実家のお姫様ネコの、Toraちゃんです♪♪♪   5年前、Fracciaの大学卒業祝いのプレゼントとして従姉がはるばるミラノから連れてきました。
生後数ヶ月で家にやってきた当初、「グワァオーッ!」「シャアァーッ!」と小さいからだで一生懸命トラのように鳴きつづけて、その姿がいじらしくFracciaがToraと名づけたんです。さすが大都会ミラノっ子(Milanese ミラネーセ)のネコ、あんなに小さい頃から気品とプライドがあったんですかねぇ(笑)
「トラ」という名前のわりに、見ためはぜんぜん、いわゆる「虎猫のトラ」じゃないんですけどね^^ 南イタリアで昔よく使われていた(かなり古めかしいですが)"Salvatora(サゥヴァトーラ)"という女性用の名前があり、ニックネームは"Tora(トーラ)"となるんだーなんていうのはこじつけっぽいかな…?(苦笑)
一緒にダンスをしたり、かくれんぼも遊んでくれるお利口さんで、わが家のアイドルです。
昼間はテラスのイスにのんびり座って人間観察したり、前庭の草花の影でゴロゴロとひなたぼっこしたり。Toraちゃんは幸せ者だねぇ^^


それでは家の中もちょこっとのぞいてみましょーか♪ 日本式にいうと間取りは3LDK+S(書斎)、4人家族で暮らすのにピッタリでまぁこじんまりとはしていますが、一部屋ひと部屋がけっこう広く、廊下や共用部分も広いし天井も高いので開放感はたっぷりです。
まぁ開放感のホントの秘訣は、家族みんなの笑顔と笑い声のおかげかな? ^^
ちなみにお風呂&トイレが一体化した、いわゆるbagno(バンニョ)も2つありますよ。

玄関からリビング、さらにその奥にキッチンをのぞんだ図です。
キッチンの窓のむこうには、日差しがいっぱいの中庭が広がっています♪
玄関を入るとすぐ右には studio(ストゥディオ)= 書斎があります。あらあら、Toraが仕事を手伝ってくれちゃって書類をメチャクチャにしてPCカバンの上に寝そべってますね〜 

これはリビング、(玄関寄りの)手前半分。

そしてこちらがリビングの(キッチン寄りの)奥半分。 おや?よくみると、パパが暖炉でなにか焼いてますねぇ お肉?魚?それとも秋の味覚キノコかな? ^^

寒い季節にはもちろんこの暖炉でリビングの暖もとりますが、炭火を利用したお料理でも活躍するんですよ♪






ハイ、そしてこちらがリビングの奥にあるcucina(クチーナ)= キッチンでーす♪
おっ、ずきんをかぶったマンマがなにやらおマンマの準備をしていますね
… あれっ?! ダジャレの神様がイタズラを…?!おっと危ないあぶない ^^;)








お母さんはお料理好きなので、キッチンにはいつも美味しそうな香りが Toraちゃんもついつい香りに誘われてキッチンに顔を出して料理の見学です^^




それじゃあお家の中はこれぐらいにして、今度は中庭の方に出てみましょー






家の屋上から眺めた中庭はこんな感じです。ちょっとした体育館ぐらいのサイズの庭に、所狭しといろいろな木が植えられているのが見えると思いますが、じつはコレ、ぜーんぶ果樹なんですよ♪ 10数種類ものフルーツが、四季折々の実りと味わいで一年中楽しませてくれます^^







ちなみに上の写真右端にもちらっと映っていますが、すぐ横にはカリメラの少年サッカークラブの練習場があり、たまにサッカーボールがウチの庭に蹴りこまれてくることもあり「晴れ、ときどきボール注意報」状態です^^
それでは、庭にどんなフルーツの木があるのか?ちょっと見てみましょー♪



まずこちらは定番のlimoni(リモーニ)= レモンイタリアとりわけ南イタリアのフルーツといえばレモン!ていうイメージがありますよね♪
一年中鈴なりになっているので、そのままもぎ取ってお魚やお肉料理に好きなだけ絞ってかけるのもわが家ではよく見られる光景ですが、Fracciaのお母さんは、このレモンの皮を使ってレモンのリキュール "Limoncelloリモンチェッロ" を作ります。 リモンチェッロといえばイタリアを代表する食後酒のひとつで、同じ南イタリアでもナポリの南方、カンパーニャ州のソレント辺りが名産地として有名ですが、こちらプーリア州サレント地方産も負けてませんよー(^O^)/
庭でとれた100%オーガニックのレモンで作ったマンマの自家製リモンチェッロは家族だけでなくご近所さんやお友達にも大好評です♪ 口当たりがとっても良いけれどアルコール度が高め(25%くらいあるのでは?)なので、小さいショットグラスで頂きます。




こちらも南イタリアらしい定番のフルーツ、arance(アランチェ)= オレンジ 陽の光をたっぷり浴びてスクスクと実をつけていますねー^^

イタリアのオレンジといえば名産地シチリアのブラッド・オレンジが日本では有名ですが、太陽がいっぱいのプーリア州産のオレンジ(もちろん100%オーガニック!)もあまーくて味が濃くておいしいんです! 冬の朝にはこのオレンジをたーっくさん使い、生しぼりジュース = spremuta(スプレムータ)を飲むのが家族みんなのお楽しみで、毎年1月に入る頃になるとオレンジの実の中にだんだん赤い部分が増えてブラッド・オレンジになり、ますます甘さも増して美味しくなります。
いわゆる日本のミカンにちかい薄皮の mandarini (マンダリーニ)の木もあります

それからこちらもイタリアのフルーツの代表選手、uva(ウヴァ)= ぶどうです Fracciaの両親が家を建てる前、おじいちゃんはここでブドウの木もたくさん育てていたそうで、その形見の木ですね^^
左の写真を撮った9月末にはすでに盛りをすぎていたためちょうどいい写真が撮れませんでしたが、毎年マスカット系の緑色のきれいな実が食べきれないほどなり、盛夏を過ぎてブドウが熟すころには庭中に甘い香りが漂います…♪





プーリア州のサレント地方ならではの変わりダネもありますよー!これなんと、 Fichi d'India(フィキ・ディンディア)= サボテンなんです
横に立つお父さんと比べるとよくわかると思うんですが、大きいでしょう?!
サボテンの葉を手のひらになぞらえると、指の位置にプクッとできているのがサボテンの実です。どんな味かって?これは珍しいでしょうからまた回をあらためてたっぷりご紹介したいと思うので、楽しみにしていてくださいね♪






それからこれは日本でも古くからおなじみのフルーツですが、nespole(ネスポレ)= 枇杷(ビワ)
枇杷の木って育つのが早いとはいうものの、ホントに元気で毎春たわわに実をつけます。太陽の恵みなのか?土が良いのか?このビワは不思議なほどに立派な実でまた味もジューシーでおいしいんです!!
秋のうちに、古い枝や葉そして採りきれなかった実を落として、また翌年おいしい実がなるよう木のお手伝いをしてあげます^^




そのほかにも、fichi(フィキ)= イチジクや melograno(メログラーノ)= ザクロなどもあり、そのまま食べるだけでなく、いろいろな marmellata(マルメッラータ)= ジャムやtorta(トルタ)= ケーキの材料にもなります。マンマが作るジャムやドルチェは体に優しい甘さが評判です^^


前庭にはネコのToraちゃんがいますが、こちらの中庭にも今秋からあたらしい仲間が加わったんですよ★ 
じゃーーん♪ ラブラドール(♀)のReyちゃんでーす^^  1年以上前に先代の犬が失踪して(18才と高齢だったので、死に場所を求めフラッと出ていったのか…?結局いまだに消息がわからずじまいなので真相もナゾのまま…)家族がずいぶん悲しんでいたのですが、Fracciaのお兄ちゃんが子犬を譲り受けてきたっていうわけです。
Reyっていう名前はFracciaのお母さんがつけたんですが、アメリカ西海岸のMontereyから今年送られてきた絵はがきに載っていたアザラシとReyちゃんの寝顔が似てる(?)っていうことで "Monterey" の "rey" をとったそうです。 ほかの家族はみんなビミョーな反応でしたが^^
庭の木の間を元気いっぱい走り回って、落ち葉をパリパリかんでみたり、完熟をすぎて地面に落ちたブドウの房など果物をみつけてはまさに宝物を見つけたかのように喜んだり、カタツムリや虫にちょっかいを出して驚いて後ろに飛び退いたり…のびのびと育ってますねー^^

 Reyちゃんの犬種はラブラドール・レトリバーですが、「レトリバー(retriever)= 回収してくる者」という名の示すとおりホントにボール遊びが大好きで(なにも教えていないのにやっぱり習性なのかな?)、ボールを投げると取りにいって戻ってくるのを飽きずにずーーーっと喜んでくり返します。ラブラドールは手に水かきもあって泳ぐのが上手らしいので、一緒に地元アドリア海の真っ青な海で泳ぐのも楽しみです♪





あ、また好物のぶどう(と言ってもカピカピの落ちてるやつ)を見つけて食べてるのかな?と思って念のため確認してみてビックリ… ギョギョーッ!?レ、レイちゃん…? なんかパリパリいってるけどソレ…まさかカタツムリじゃない…?
末おそろしや …(== ;)








Reyはまだ小っちゃいから木の上にブドウがたくさんなっていることに気がついてさえいないけれど、大きくなったらかるく20〜30kgに達するようだから、背伸びしてブドウの木から直接パクパク食べるようになったりするのかなー?









ところで、Toraちゃんの子供や孫たちはいろいろな家に里子にもらわれているんですが、いまでもこのコたちが実家に残っているんです。
新入りのReyちゃんにしてみれば、恰好の遊び相手になるはずのネコのお兄ちゃんお姉ちゃんなのですが、、ネコたちはちょっと迷惑そうに戸惑いつつ逃げまわります(苦笑)
でも無邪気なReyは、めげずに「ねぇねぇ、あそんでよー」と追っかけまわします ^^





そういえば、普段は別々の庭で顔を合わせることのないToraとReyですが、ある日玄関でばったり出くわしたんです!
たしかReyを動物病院の予防接種から連れて帰ってきたタイミングで、これがほぼ初対面だったと思うのですが、自分のなわばりを持つお姫様ネコと新入りの子犬、お互いにどういう反応をするのかな?と、FracciaMacciaは興味津々でもあったんです、正直^^ 





Reyの方は予想通り、いつもの調子で無邪気にシッポをふってToraに近づいていったんですが、Toraが「フーーーッ!」って言いながら毛を逆立てて威嚇してました。見てください、この体を大きく見せようとする必死な姿(笑)しっぽの毛まで逆立てて太くなっちゃってます。クククククック
さすがに無邪気なReyも「あれ?遊びたくないのかな?」となんとなく理解したようでした。
日本語では「犬猿の仲」なんて表現がありますが、ちょうど同じような意味でイタリア語では "essere come cane e gatto(イヌとネコの仲)" って言うくらいですからねぇ(笑)





いやぁー今回は南イタリアの実家をご紹介するはずが、いつの間にかすっかり実家にいる動物たちのお話に走ってしまいました^^;)  みなさん楽しんでいただけたでしょうか?? 
実家のあるカリメラ(Calimera)は小さな小さな村ですが、お父さんがやっている民俗資料館(写真左、Casamuseoといいます。サレントの田園生活や、"グレチーア・サレンティーナ"と呼ばれるこの一帯に住むギリシャ系少数民族Grikoの伝統文化についての展示などがいっぱい)など見どころもありますから、それもまた今後ゆっくりとご紹介していきたいと思います♪
Fracciaの家族はだいたい毎年9月下旬〜6月上旬までを今回ご紹介したこのCalimeraにある自宅で過ごしますが、それ以外の期間つまり夏の6月中旬〜9月中旬頃の3ヶ月間は海辺にあるもう1つの家で暮らします。

ということで次回は、そのもうひとつの海の家をご紹介しようと思います すぐ目の前に広がる「イタリア随一のきれいな海」も見れますよ!おたのしみにー♪

Ciaooooo!


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